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ヒルベルト変換を利用したセラミック加工工具の損傷予測

セラミック加工において,長時間の加工後に工具が破損し(図1),加工面に損傷を与える問題があります. 工具の適切な交換時期を予測することは,生産性と製品品質の観点からコスト低減となるため, 工具損傷を推定する手法を開発することが望まれています.そこで本研究では加工中に発生する振動を用いて, 工具の損傷状態の推定や破損時期の予測を目標に研究を行っています.ここでは側面研削を対象として紹介をします.

図1に示す円柱状の工具は様々な大きさの砥粒を電着しており,図2に示す振動波形に対して通常の周波数解析を適用しても ランダムな成分が含まれるため有意な結果が得られません.そこで,本研究では振幅変化に対して周波数解析を行うことで 工具損傷を推定することを試みました.図3は提案した手法により得られた周波数解析結果です.

これにより回転数に関連した成分が抽出され,その変動を追うことで工具損傷を推定が可能となります. また、穴あけや切削など、他の加工方法に対しても研究を行っています.

図1 破損した工具

図2 振動波形

図3 解析結果